こんにちは!
正社員から非常勤に転職した作業療法士のmegumiです。
この記事を見たら、より良い条件で非常勤への転職ができるはず!
※ちなみに、正社員と非常勤を掛け持ちしたい場合は職場に許可を得てから行動することをおすすめします。
掛け持ちが職場にバレるリスク等については、下の記事を参考にしてみてください。
作業療法士の正社員と非常勤の違いを比較してみた
作業療法士の正社員と非常勤の違いは、大きく分けて2つです。
では具体的に非常勤の作業療法士の特徴を見ていきましょう。
非常勤の作業療法士の仕事内容
私が今働いている職場での、非常勤の仕事内容の最大の特徴は「担当利用者がいない」ということです。
全ての利用者さんは、正社員が担当として割り振られています。
非常勤には担当利用者がいないので、リハビリ計画書や家屋調査がありません。
ご家族との関わりや装具の調整、各部署との連携もありません。
また出勤時間が正社員より遅いため、非常勤は朝礼や会議も出ていません。
非常勤の私の仕事は、その日休みの正社員の担当利用者を代理でリハビリするということです。
正社員と比べると、仕事内容がかなり限定されているな…と感じます。
職場によって、非常勤の方にもたせる担当患者の人数を調整したり、特定の仕事だけを分担したりと様々な非常勤の働き方があるでしょう。
非常勤の作業療法士の仕事内容は職場によって様々なので、どのような仕事内容ができるのかを面接時に確認した方が良いでしょう。
「仕事内容などについて詳しく知ったうえで面接を受ける事業所を選びたいんだけど…」という方は転職支援サービスを使って事前に情報をもらうという方法もあります。
非常勤の作業療法士の賃金・昇給
非常勤の作業療法士の時給の相場は1,000円~2,000円と、事業所によって大きな差があります。
病院や高齢者施設など事業所の種類によって金額に差があって、その中でも訪問リハビリの時給は高い傾向があったよ!
非常勤でも賞与や昇給がある事業所もチラホラあったので、時給だけでなくそちらも確認した方がお得です。
「面接で落とされたら嫌だし、自分ではなかなかお金のことを詳しく聞きづらい…」という方は、転職支援サイトの担当者に聞くという方法もあります。
非常勤の作業療法士の勤務日数・勤務時間
作業療法士の非常勤の場合「週1日、訪問リハビリ3件~OK」という事業所などもあり、交渉次第で働く時間を調整することができます。
また正社員と比較して、残業もできるだけ無いように配慮してもらえることも非常勤の特徴のひとつです。
非常勤の作業療法士の雇用期間
一般的に非常勤は数年ごとに雇用契約の更新があります。
リハビリ業界の場合は、よほどのことが無ければ契約打ち切りにはなりにくいので原則更新してもらえると考えて良いでしょう。
ちなみに私の職場では1年ごとの更新があり、5年働くと正社員と同じ無期雇用にしてもらえる制度があります。
職場によって雇用期間についての規定が違うので、気になる方は面接時に要確認です。
非常勤の作業療法士の社員教育・スキルアップ
社員教育については正直、露骨に正社員との格差を感じます。笑
私の職場では、科長からの指令で勤務日に研修に出るのですが、非常勤にはその機会が周ってきません。
正社員は訪問リハビリにも出ているのですが、非常勤はナシ。
書類業務についても非常勤はあまり関わらないので、書類関係の知識も身についていません。
正社員と非常勤ではやはりスキルアップに差が出るのは仕方ないかな、と感じています。
「長く働いていてもずっと現状維持なんて不安…」という方は、職場に頼らずに自分自身で知識のアップデートをしていく必要があると思います。
「非常勤でもスキルアップをし続けたい!」という方は動画で勉強するという方法があります。
リハビリについて勉強したい方のための動画配信サービス「リハノメ」公式サイト▼
PT.OT.STのための総合オンラインセミナー『リハノメ』非常勤の作業療法士の福利厚生
福利厚生とは、社会保険や有給休暇など会社が従業員に提供する給与や賞与以外の報酬のことです。
よくあるパターンとしては、「正社員は全ての福利厚生が利用できる。非常勤は一部のみ利用可能」といったところです。
ここで、非常勤として働くうえで知っておいた方が良いのが「法定福利厚生」という言葉。
法定福利厚生というのは法律で義務付けられている福利厚生のことです。
つまり条件を満たせば、どの就職先でも非常勤でも、絶対に利用できるのが法定福利厚生です。
私たち非常勤の労働条件を守ってくれるこの制度を利用しない手はありません。
私自身、法定福利厚生の知識が無ければ社会保険に加入しそびれるところでした。危なかった!
法定福利厚生の詳しい条件については後半の「非常勤でも条件良く働くために」で説明しているので参考にしてみてください。
非常勤のメリット・デメリット
これまでの内容も踏まえつつ、非常勤のメリット・デメリットをそれぞれ箇条書きでまとめてみました。
非常勤作業療法士のメリット
- 勤務時間の調整ができる(残業も少ない)
- 責任が正社員よりは小さく、のんびりと仕事ができる
- 人との関わりが深くなりすぎないため人間関係のストレスが減る
非常勤作業療法士のデメリット
- 収入が少ない
- 福利厚生が一部しか利用できない
- 正社員より社会的信用度が低い(ローンが組みにくい等)
- 雇用期間が決まっている(更新制)
非常勤でも条件良く働くための知識【法定福利厚生】
前半でも一度出てきましたが、法定福利厚生の知識はつけておくと心強いです。
法定福利厚生とは、非常勤であっても条件を満たせばどの職場でも必ず利用できる福利厚生のことでしたね。
法定福利厚生のなかでも特に非常勤職員にとって重要なのは次の2つの知識。
- 有給休暇についての知識
- 社会保険の加入条件についての知識
1つずつ見ていきましょう。
有給休暇についての知識
非常勤でも、次の2つの条件を満たしていれば必ず有給はもらえます。(労働基準法第39条)
つまりシフトが入っている日に休みすぎることなく半年以上働けば、必ず有給はとれるということですね。
「うちの会社に有給はない」と言われたとしても、私たちは法律で有給取得の権利が認められています。
知らず知らずのうちにブラック企業に足を踏み入れてしまわないよう注意しましょう。
社会保険の加入条件についての知識
失業時に頼りになる雇用保険や、老後にもらえる金額が変わる厚生年金など、非常勤職員にとって重要な社会保険制度。
社会保険に加入するためには、まず次の2つの選択肢からどちらかを選びます。
1の選択肢のように扶養内で働きたい場合は以下の条件を満たしていればOKです。
対して2の選択肢のように、扶養に入らず自分で社会保険に加入するための条件は各保険によって少し異なります。
「雇用保険」と「健康保険・厚生年金」に分けてまとめたので、自分が入りたい保険の加入条件を確認してみてください。
正社員の「4分の3以上」の時間も働かないと健康保険や厚生年金に加入できないのか…。けっこうハードル高いなぁ。
大丈夫!もし4分の3未満の時間で働きたい場合は、次の5つの条件を満たせば健康保険や厚生年金に加入できるよ!
そしてさらに、法律は非常勤にとって嬉しい方向に変わってきています。
上の箱「4分の3未満の時間で働きたい人の健康保険・厚生年金の加入条件」の中の最後の「501人以上の企業」というのは、今後どんどん引き下げられていきます(CHECK)
・2022年10月: 常時雇用者 100人超規模の企業まで適用
・2024年10月: 常時雇用者 50人超規模の企業まで適用
そしてそして、雇用期間についても2022年10月から、「1年以上」勤務する見込みから「2ヶ月超」へ変更されます。
この条件なら、非常勤でも多くの方が社会保険に加入し、安心して働けるのではないでしょうか。
多様な働き方が認められてきたこの時代において、非常勤に追い風が吹いていますね!
ちなみに私が非常勤に転職した時には「厚生年金には加入できません」と言われたのですが、この知識をもとに転職支援サービスのアドバイザーさんに交渉してもらいました。
その後無事に厚生年金に加入することができましたが、あれは一体何だったのでしょうか…。笑
良い職場の選び方
まずは自分が就職先に何を求めているのかを明確にするために、自分の希望を書き出してみることをおすすめします。
理想で構いませんので、自由に書いてみましょう。
自分が求めているものが明確になれば、あとは自分の理想の条件にできるだけ近い求人を探していくのみです。
その際に「実際、人間関係って外から見ただけじゃ分からないんだよな…」など求人票だけでは解決できない悩みが出てきた場合には、転職支援サービスを活用してみることをおすすめします。
転職支援サービスであれば、職場の雰囲気なども面接前に教えてもらえるため自分の理想にできるだけ近い求人を紹介してもらえます。
非常勤のOTとして働く時に知っておくべきことのまとめ
非常勤の作業療法士として働くために知っておいた方が良いことを記事にまとめてみました。
私は実際に正社員から非常勤に転職した時に不安でいっぱいでした。
でもその不安って「なんとなく正社員の方が安心」な気がしていただけだったのだな、と今は思います。
非常勤を守ってくれる法律や社会の制度もたくさんあります。
皆さんにも良い職場が見つかりますように!
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